ココロの好きが溢れたら


その後夕飯を食べ、風呂に入ってダラダラと過ごす。

お気に入りである恋愛バラエティ番組を観ている陽毬はテレビに夢中。


「陽毬」

「ん?」


呼べばいつもこっちを見る陽毬が、テレビから目を離さずに応える様子を見ると、どうやら本当に夢中になっているらしい。


話しておきたいことがあったんだけど…。

後でいいか?

いや、一応言っておこう。



「沙織と話してきた」

「!」


テレビを見ながらでも俺の声はちゃんと聞いていたらしい。

一瞬にして俺の方を振り向く陽毬に思わず笑ってしまった。


「ちゃんと話してきた」

「そっか……。うん、分かった」


陽毬はそう言うと、小さな声で「沙織、頑張ったんだね」なんて呟いた。

独り言で言ったんだろうけど、俺にもしっかり聞こえた。


沙織と話した時も思ったが、この2人絶対何かあったよな。

呼び方がお互い呼び捨てになってるし、話し方が仲良しのそれ。

どうもおかしい。



「沙織となんかあった?」

「なにもないよっ。何かあっても女の子同士の秘密!」


なんだそれ。

ってか、「秘密」って……何かあったって言ってるようなもんだぞ。