その後教室に行くと、担任だと思われる男の先生が出席だけ確認してすぐに体育館に直行。


どうやらこの学校は規則が緩いだけじゃなくて、学校自体が緩いらしい。


入学式もあっという間に終わり、「また明日な〜」なんていう先生のゆる〜い挨拶で解散になった。



いいのかな…これで。

いや、すごく助かるけど…。

うーん。




「陽毬、どっか寄ってから帰る?」


「あ、私親とそのまま帰る予定なの」




ご機嫌過ぎて引くくらい満面な笑みで「今日は一緒に帰ろうね〜」なんて言うから、朝から鳥肌立っちゃったけど。


真緒ちゃんとバイバイして、合流した両親と一緒に車に乗り込む。



「どこ行くの?」



方向は同じだけど、明らかに家とは違うところに向かっているから、疑問に思って聞いてみた。



「お楽しみだよ」



私の問いに運転してる父が楽しそうに笑う。

だけどその笑みがやっぱり引くくらい満面な笑みでちょっと不気味。


何かお祝いしてくれるのかも。

楽しみだなぁ。



なんて呑気に考えているうちに、疲れていたのかいつの間にか眠りに落ちていた。