ココロの好きが溢れたら



確かに彼女からすれば、私は急に現れた好きな人の婚約者。

ずっとハルの傍にいた彼女は、私の存在をどう思っていただろう。

きっと邪魔だったに違いない。もし彼女が私だったらそう思う。

親が勝手に決めた紙切れだけで結ばれた婚約者に、どうして好きな人を取られないといけないのかと思うに決まってる。


でも私だって好きだった。

ハルのことが、ずっと好きだった。

誰にも渡したくないと思う位、大好き。


だから、ちゃんとハルの気持ちを聞くまで諦めたくない。


ふと、私の肩に手が置かれる。


「陽毬ちゃん、私が前に言ったこと…覚えてるよね?」


あぁ…舞子さんにはやっぱりバレてたんだね。ほんと、敵わないなぁ。


「はい…覚えてます」


大丈夫。だって、まだ私にはハルに伝えないといけないことがある。

それまでは、頑張るから。