ココロの好きが溢れたら


「晴翔くんは何に出るの?」

「えーと、次の竹登り…?というやつです」


竹登りってなんだろう……そのままの意味かな?

とりあえずシャッターチャンス!!


『次の競技は1年男子による竹登り!1本の竹をよじ登って、竹のてっぺんに旗を刺します。全員が1番早く旗を刺したチームの勝ち!』


へぇ、面白そう!


なるべく近くで写真を撮りたいなぁ、と思っていたら、運良く私の目の前でハルのクラスがやるみたいで大興奮。


「ハル…」

「澤北くーん!!」

「キャー!カッコイイー!!」

「晴翔くん頑張ってーっ!」


ハルを呼ぼうとした私の声は、見事に女の子達の黄色い声に掻き消された。

あちこちから上がる黄色い声。見れば今まで大人しく椅子に座っていた女子達が、我先にと前列に押し寄せていた。


『いや〜、今女子達の声援を一身に浴びている澤北くんは、友人の情報によると入学してから学年問わず週に3回は告白されているというモテ男子なんですね』


週に3回!?


『すごいですねぇ。でも誰一人彼の心をゲット出来た人はいないと』

『そうなんです。全てごめんの一言で断っているらしいですよ〜』

『1人くらい分けてもらいたいですね、羨ましい』


放送部の声に会場が、わははっと笑いに包まれている。