ココロの好きが溢れたら



「ハルも食べてみれば分かるよ。…はい!」


スプーンでアイスを掬い、ハルへ差し出す。

食べた方が私の言ってる意味が分かるから!


そして数秒後。

私は気づいた。


……あれ?

これって、漫画とかでよくある「あーん」ってやつなのでは!?


「あっ……」



途端に自分がしてしまったことに恥ずかしくなって、慌てて差し出したスプーンを引っ込めようとしたけれど



「……なんだこれ。ただ甘いだけじゃね?」



間に合わなかった。

ハルが私の手首を掴み、スプーンに乗ったアイスをパクッと食べてしまったんだ。

ハルは何とも思っていないようで「甘っ…」と愚痴を零している。


「…陽毬?どうした」


「え、あ…ううん!何でもないっ」



びっくりした…。

ドキドキが収まらないや。


どうして、たったこれだけのことでドキドキしてるの、私…。


未だに鳴り止まない胸を押さえつつ、私は再びアイスを口に運んでいった。