「んおっ」

雪姫と屋上でお昼を食べていると、ケータイが鳴った
ディスプレイには【☆慧☆】…

「もしもしー?」

電話に出ると、慧の声が聞こえてきた
珍しいなー。いつもは一方的にあたしがメールしたりしてるのに

《高城、早速お前に動いてもらうけど、大丈夫か?》
「早っ」

「…誰?」

雪姫が聞いてきた

「あ、慧」
「ふぅん」
「慧ー?うん。分かったー。あたしは何すればいいの?」
《卓真がハッキングして日本にあるアジトのパスワードを盗んだ。教えるかたら忍び込んで盗聴器仕掛けてきてくれるか?》
「と…盗聴器!?」

マジで!?ガチで犯罪じゃん!
ハッキングして忍び込む事態犯罪だけど!!

《藁間に渡してあるから、頼むな》

プツ

「……ゆ、ゆきひめ…」
「何?」

電話を耳から少しだけ離して固まったまま雪姫の方に向いた

「何か…盗聴器仕掛けて来いとか言われたんですけど…」
「ああ。これね。はい」

普通にブレザーのポケットから黒い小さな箱を取り出してあたしに渡してきた

「何…これ?」

予想はできたけど、差し出された黒い箱を指差して聞いた

「盗聴器。慧が「ヘボすんな」って」
「ちょ、ぇええ!?」
「何」
「ま、マジで!?ちょっと待とうよ。あたし忍び込んで盗聴器仕掛けるなんて高等技術無いよ!?しがないバドミントン部女子部長で昨日の地区大会で優勝したバドミントン部員だよ!?」
「おめでとう」
「あ、ありがとう♪」

あ、勢いで優勝したこと自慢しちゃった(笑