「あ、爽樹のボケも居るんだ」
もう一風呂入ったらしく、タオルを首にかけた弟が椅子に座った
憎たらしい海に爽樹が笑った
「ボケって何ですかー!」
「え?ボケはボケだけど…お、ハヤシ!!」
ハヤシライスは海の大好物だ
ちなみに俺はカレーの方が好き
「はーい爽樹ちゃん!」
「わ、どーも!!超美味しそーっ」
「母さん俺のはー?」
「あーはいはい」
母さんからハヤシのたっぷり入った皿を受け取った
家族全員が水の入った(父さんはビールの入った)グラスを持ち上げた
母さんが声を上げた
「じゃー海の優勝を祝して、かんぱーい!!!!」
「「「「かんぱーい!!!!」」」」
「海、おめでとー!」
爽樹が笑顔で言うと、海は鼻で笑ってスプーンを口に入れた
「まぁ、普通じゃね?」
「へーぇ」
よく言うじゃねぇかこの中2
グラスの中の水を飲んだ
「結構ギリギリだったらしいじゃん」
「そっ…んなこと…!!」
海の耳が赤くなった
ぁあ、図星なんだ
つーかギリギリなのを何で隠すんだ
「父さんに聞いたー」
「……」
分かんねぇなー俺も中2時代があったとはいえ


