高校生マフィア

「……爽樹、連れて帰ります」

小さく呟いて、爽樹と俺の2つのエナメルを右肩にかけた
少しかさばったけど、竹刀袋も担いだ

後ろを向いて爽樹をおんぶすると

「陸君」
「…はい?」
「女性はちゃんと、お姫様抱っこしていかないとね」
「…るっせぇな」

こいつ、怖い人とかそういうのの前に確実にホストだ
恥ずかしいことサラッと口にしやがった

毒づきながら、何故かしっかりと抱えてしまった

「陸君」
「…何スか」

振り返ると、背中に隠していた左手を俺に向けた





「君達しか――この学校を救えない」

俺に真剣を一本差し出した