だからできる限り、こちらサイドからはどんなに些細なことでも問題を提供しないように心掛けなくてはいけない、そう社長は話す。----私が望む活動がこれからもずっと行えるように。


「それでも一緒に暮らすというのなら
 一緒に住む方は私達とも少なからず
 関係を持つことになる
 
 全く知らぬ存ぜぬではいられない
 でしょう

 こちら側としては、あなたと一緒に
 住むに渡って伝えておきたい事案
 もある
 
 友達はそれを了承してくれるかしら」


 実花さんは、どう思うだろう?それは、とても大げさで面倒なことになりそう。


「ユウ、誰かと暮らすということは
 その相手の方のプライバシーに
 まで重い責任を持つことになる

 自分一人だけでも大変なのにね」


 この事務所と契約している芸能人、その一人一人を守る側としては、それだけでも手一杯なのが現状である。----社長が言っていることは正しい。


「後は、あなたが決めなさい
 
 私達にプライベートまで縛る
 権限はない
 
 相手の方とよく話してみてちょうだい」


 実花さんと暮らすこと、もう一度二人で話し合ってみよう。実花さんはきっと残念に思うだろうな。


「ところで、ユウ
 話は変わるけれど前に話した
 例のガールズを集めての初イベント
 開催が決定したわ」

「本当ですか⁉」