ディモルフォセカの涙


 彼女は、いろいろと準備に追われて多忙にしていたらしく、ネット内で起こっていることに、わざわざ目を向けてはいられなかったと言うが、この時代、それは少しおかしいとも取れる。

 ネット環境にないのならば、未だしも……
 

「生徒達のことは、監督不行届だと思って
 反省してる

 紹介誌の内容も、もっとちゃんと細部まで
 チェックすればよかったと後悔していた
 ところに、この事態で……」

「あくまでも、今回の件は生徒のせいだと
 言うんだな

 君は何もしてないと」

「何もしていない、とは言ってないわ
 
 私だってユウさんが教室に来てくれて
 私や私の生徒達と楽しく過ごす時間を
 ものすごーく楽しみにしてる

 その楽しさをついポロッと……」

「それがどれだけユウを危険に晒すか
 わからないのか

 ユウを好きなヤツばかりじゃない
 ユウを傷つけるヤツもいるかもしれない

 俺がどんな思いであの場に行ったか
 ユウに何かあればと気が気じゃなかった

 君がした行為は許されることじゃない!」


 ユウのことを思うばかりに、つい口調が強くなってしまう。