実花さんの言葉が私の胸を貫いた----そう、私と彼方は他人。
「この話は、本当は身内以外
誰にもしたくないんだけど
ミカは大切な人だから話すね
わたしとカナタは血が繋がっていないの」
彼方が10歳の時に、私の母の姉のところに来たことを私は実花さんに話して聞かせた。
「里子……」
「カナタは、あれでも少しは
打ち解けてくれてる方で
以前はひと言も話さない時もあったし
敬語ばっかり使ってる時もあったから」
「そっか、カナタさんって
ギターはいつから?
ウサギは、最初から持ってた?」
次々に、彼方のことを聞きたがる実花さん。
ウサギ----あのマスコット、太田さんのギターケースにもぶら下がっていた。
「うん、キヌ、伯母さんの家に来た時には
亡き実母から託されたギターだと
学園の先生が話してたって」
「亡くなった!?
それは本当の話」
「ええ、確かに
ミカさん?」
実花さんの瞳から溢れては零れ落ちる涙。----それはまるで彼方の亡くなったお母さんのことを知っているようにさえ思える。
追憶の涙のよう……
「ミカさん、知ってるの?」
「この話は、本当は身内以外
誰にもしたくないんだけど
ミカは大切な人だから話すね
わたしとカナタは血が繋がっていないの」
彼方が10歳の時に、私の母の姉のところに来たことを私は実花さんに話して聞かせた。
「里子……」
「カナタは、あれでも少しは
打ち解けてくれてる方で
以前はひと言も話さない時もあったし
敬語ばっかり使ってる時もあったから」
「そっか、カナタさんって
ギターはいつから?
ウサギは、最初から持ってた?」
次々に、彼方のことを聞きたがる実花さん。
ウサギ----あのマスコット、太田さんのギターケースにもぶら下がっていた。
「うん、キヌ、伯母さんの家に来た時には
亡き実母から託されたギターだと
学園の先生が話してたって」
「亡くなった!?
それは本当の話」
「ええ、確かに
ミカさん?」
実花さんの瞳から溢れては零れ落ちる涙。----それはまるで彼方の亡くなったお母さんのことを知っているようにさえ思える。
追憶の涙のよう……
「ミカさん、知ってるの?」