ディモルフォセカの涙

「園長さんは、父と以前から交流があって
 いつも参加してくださってるの
 
 みんな、可愛いんだよ」


 瞳を輝かせて話す実花さんを見ていると、私も嬉しくなる。


「そうなんだ、楽しそうだね

 私も参加したいな」
 
「ダメだよ!

 ユウ、この間の事
 まだ気にしてるんでしょう?」


 そう、私は以前に実花さんとマナちゃんと約束した町内会のイベントを、日程が合わず見に行くことができなかった。


「気にしなくていいんだよ

 教室でのセッションには来てくれて
 マナちゃんだってあんなに
 喜んでたじゃない

 一緒に写真まで撮って……」

「最後の数分だけだよ」

「それでも、私はすごーくうれしかった」


 さっと私の腕を取る実花さんとの距離は近づき、肩と肩が触れ合う。

 実花さんの手がゆっくりと私の腕を伝い、互いの指が触れ合い優しく繋ぐ。私の肩に、頭を乗せて甘える実花さんは繋いだ手に力を込めた。


「ユウ、ムリすることないよ」

「無理してないよ、わたし
 今度は絶対に参加できるから
 大丈夫」


 繋いだ手を解いた実花さんの手が、私の唇に触れて驚く私。


「『絶対』は、言っちゃダメでしょう?」