いつから居たのか、スタッフルームの半開きのドアにもたれかかって立っている陽大さん。
「うおっ!陽大いたの!?」
『今来た。遅いなって思ったらなんか花宮が絡まれてた』
「えっ」
「いや言い方!話してただけじゃん!」
『着替えるだけでこんなに時間かかると困る』
「っあ…すみません…」
「え、ちょ、違う違う!俺が色々話しかけちゃって…」
慌てたように坂下さんが陽大さんにそう話す。
『お前も喋り過ぎだけど、花宮も真面目に受け答えしてたら終わんないよ』
「あ…」
「陽大。葵ちゃん初日なのに最初からそんな怒んなよ」
『怒ってない。花宮、着替え終わったらすぐ厨房まで来て』
「っはい」
初日から注意されるとか私ヤバいな。
ああ怖かった…やっぱりどう見ても優しいとは思えない。
