「しかもね、陽大目当てで来る女性がいっぱい居て、酷い時なんかは退勤まで店の外で待ち伏せしてたりすんの!」

「ええっ!?ヤバくないですかそれ」

「でしょ?そろそろ対策を考えないとなー」

『いいですよ。そんな対策してくれなくても自分でなんとかします』

「えーじゃあどうすんの?今日も外から中覗いてた女子いたじゃん」

下手すれば犯罪だよ犯罪!と騒ぐ店長をダルそうに一瞥し軽いため息を吐いた陽大さん。

『そういう人たちには俺本人の口から注意するのが一番効くんですよ』

てか、話の趣旨ズレてません?と更にド正論をぶつけた。

「あっ、そうだね。なんでこの話になったんだっけ(笑)」

『店長が俺の余計な情報をペラペラ喋ったせいですよ』

「もー、ごめんって。とにかく葵ちゃん、明日から頑張ろうね!」

「っ、はい」

顔合わせからドタバタしたけど、ここで働くのが楽しみになってきたかもしれない。