「ゲホッゲホッ」

「まゆだいじょーぶ?」

「うんだいじょーぶ!」ほんとは大丈夫なんかじゃない、さっきより悪化してる気がする

「あんたすぐ無理するよね今日はもう帰ったら?石座先生に言っとくからさあ、顔色悪いし

、、、ってまゆ!!!!!」

気づいたら保健室にいた、どうやら私は倒れて保健室まで運ばれてきたらしい

寝てるベッドのカーテンを少し開けて時計を見る

あーあ、もう7時かあ、石座先生の面接練習受けられなくて残念、、

石座先生お見舞い来てくれないかなって妄想して来るわけないよねって頭の中で妄想を打ち消す

「まゆちゃん起きた〜?心配したよ〜
私今から出張行かないといけないから他の先生連れてくるね〜」

保健室の先生の声


ガラガラガラ
扉が開く音がする

「あら、ちょうどよかった石座先生来てくださったわね」

、、、、え、え石座先生
私の鼓動は警報がなるかごとくに早まり呼吸するのも辛く苦しくなる。嬉しい、嬉しくて目が潤んでくる

先生の足音が近づいてきて急いで潤んだ涙を袖で拭き取る

石座先生がベッドのカーテンを開けて、ひざまづく形で私を心配そうな顔で見つめる。

「お前だいじょうぶか?英語の時間から顔色が悪くて心配しとったんよ、」

私はドキドキして声が出ない。気づいてくれてたんだ、、、思わず下を向いてしまう

「ピタっ」

あれっ、、

石座先生の大きな掌が私のおでこを覆う

ドキドキドキドキ自分の鼓動が大きくて聞こえそうでは恥ずかしい

「えらい熱高いな〜」

ほっぺ、首へと先生の掌が私に触れていく。

「お前熱測ったか?」

ううんと首を振る

「ちょっとまっとけ!今持ってくる」

熱と緊張で汗ベタベタだ〜〜あの先生と近くにいるなんて、この部屋で2人きりなんて

思考が追いつかないうちに先生が紙コップにいれたアクエリアスと体温計を持ってきてくれた

「気分悪くて飲みたくないやろうけど、一杯ぐらい飲んどけよ。」

いつもの授業の威厳ある声とは違う、優しく私を包み込んでくれるような声。

「ちょっと起き上がれるか?」

先生がベッドの上に乗ってきて片手で私の背中を支えて片手で私にアクエリアスを飲ませてくれる。

一口飲んでやっぱり気持ち悪くなった。

「ゲホッゲホッ」

「大丈夫か?」

先生は優しく背中をさすってくれた。

先生は私の真後ろで脚を広げてその先生の脚の間に私が座り後ろから抱きかかえられる形になった。

うわー、なにこの状況、、、、テンパるテンパるぅぅ

「よし、ちょっと熱測ろっか」

先生は後ろから私のブレザーのボタンを上から3個目まで外して脇に体温計を挟み込んだ。
その動作まで私を高揚させる。

実測するには10分かかる。だんだん座っているのもしんどくなってきた。

それを察したように

「大丈夫か?しんどかったらちょっと後ろにもたれてええぞ」

ためらう私の答えを聞く前に先生は私の肩を自分の方に引き寄せ優しくもたれされてくれた。

近い、、近いヨォ、、、胸の鼓動が聞こえてないかなって不安になる、、、
私の高熱で熱い息が先生の腕を温める

ピピピピッピピピピッ

「39.8分、すごい熱やなあ、今日はお家の人いるんか?」

「いません、、、」
ほんと運悪い自分ってなんでこういう時両親仕事で帰ってこれないんだろう

「じゃあ俺んち泊まれ、1人じゃ無理やろ」

ん、んっ、いま何て!!?先生の家にお泊まり?
幻聴だろうか!?先生の家にお泊まりなんて、、

「いや、いいです。大丈夫ですからっ」
っておい、なんで思ってることと違うことを口にしちゃうんだろ!

「そうか、、じゃあ家までは送るわ」

お泊まりしたかった、、、

「帰るぞ、立てれるか?」

先生に支えられる形で立った瞬間視界がぐにゃんぐにゃんに曲がった、遠くから「まゆっ!まゆっ!!」て叫ばれた気がするけどその声もだんだん遠くに消えていった

何時間経ったんだろう。気づいたら布団の上にいた。額の上には濡らされたタオルがのってる。
どこ、ここ?

「おお、きづいたか?」

先生はタオルを退けて手を私の額にのせる
私いま先生の家いる?

「熱あがってるんじゃないか!?」

たしかにさらに気分悪い、関節の節々が痛くてじっとしていられないし、頭痛で頭が割れそうだ

先生が私の両腕を抱きかかえて上体を起こし、そのまま体温計を脇に入れる

ピピピピッピピピピッ

40.2度

「お前最近頑張ってたから疲れとるんよ、たまにはしっかり休め、」そういって先生は私の頭に手をそっと置いた

私はまた眠りについていた
もう2、3日経ったのだろうか
何回か意識朦朧としながら先生に支えられてご飯や水を飲んだ記憶があるが、あれは夢だったのかな

ピピピピッピピピピッ

機械音で目がさめる

「37.9かだいぶ熱さがってきたな
..ったくおれを心配させんなよ」

先生が寝たままの私にボタンを留めていく。
上から見られ私はどこを見ていたらいいか分からなくなった。

彼は私の真正面に座り右手を私の後頭部に、左手を私の背中に回す

、、んっ、、んっ
状況が飲み込めない

彼は私と目を合わせて一度照れくさそうに下を向いてからそっと唇にキスをした