「オレはここで働いてるよ」

「ふ~ん」

サナはオレの顔をまじまじとみる。値踏みするような視線がつきささる。酷いこと言われそうで怖くもある。

「ねえ、アイルの家に泊めてよ」

「はあー?やだよ」

「じゃあここから動かない。死ぬまで動かない」

脅しに屈したわけでもないがオレはサナを連れて帰ることにした。歓楽街は危険だから。それに家まで直ぐに着く。入り口に居座られるよりは増しだと思った。