雨が嫌いだ

隣を見ると、傘の中は、1人分のスペースが空いていた。
気づけば私の頬には、雨みたいな雫が伝っていた






「ごめんね」





誰かが何かを言った気がして、私は振り返った。

『気のせいか』

もう一度前を向いて、空を見上げると、まだまだ雨は止みそうにない。





「あんたのおかげで、私が雨すきになったわ」





ふわり、と、お日様みたいな香りがした。
私の知っている香りだ。





「じゃ、またね」