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時間になると私と真由は教室に戻った。
そして戻るなり渡されたのは浴衣。
文化祭委員が用意してくれたもので、夏祭り気分を味わえるよう当番の人たちは浴衣を着るとのことだった。
女子だけでなく男子も浴衣を着ているため、本当にお祭り会場のようだ。
「わっ、華蓮ちゃんすごく綺麗…!」
近くの空き教室で着替えると、真由は私を見るなり褒めてくれて。
けれどわかっていない。
私なんかよりも真由のほうがやばいということに。
もう“かわいい”という言葉では表せないほどかわいくて、天使だ。
ピンク地の浴衣は本当に真由に似合っており、彼女目当てで来る客も出てきそうなほど。
一方私は黒地の浴衣で、こんなのを着れば余計に大人っぽく見えてしまうだろう。
ただでさえ高校一年に見られないというのに。



