今夜、キミを独り占め。




「すみません、この後用事があるので失礼します。真由、行こう」


これはもう話が通じないと思い、諦めてその場を去ろうとした。


「あ、ま、待って…華蓮ちゃん」


ずっと俯いていた真由は私に呼ばれ、慌てた様子で立ち上がった。


「ごめんね真由」
「う、ううん、大丈夫…!」


人見知りな真由のことだ、気まずかったのだろう。


ようやくこの場を去れることに、安心した様子だった。


「笹野さ…」
「失礼します」


光原先輩の言葉を制し、私は真由を連れてそこの教室を後にした。