今夜、キミを独り占め。




「そしたら本当に会えた、嬉しいなぁ」

「おい郁、いきなりここ行きたいとかどうしたんだよ」


これはどう返せばいいんだと悩んでいると、光原先輩の友達であろう先輩が私と真由のそばに来てしまう。

真由は動揺を隠せておらず、ついには俯いてしまった。


これはあとで何度も謝らないといけない。


「そしたら笹野さんと久本さんのとこにいるし」
「ごめんごめん、笹野さんの姿が見えたから」


どうして光原先輩の友達も私の名前を知っているのだろう。


真由はわかる、高嶺の花のような存在であり、かわいくてふわふわしているから有名なのも。


けれど、どうして私まで?

まさか光原先輩が言っていた通り、“大人びた女”として名が広まっているのだろうか。


だとしたら絶対に悪い意味だ。

“一年のくせに生意気”という理由なのだ、そうとしか考えられない。