今夜、キミを独り占め。




「久しぶりだね、笹野さん。
君の姿が見えたから迷わずここに来ちゃったよ」

「……っ」


彼は屈んでテーブルに腕を置き、私を下からじっと見上げてきた。

これはもう逃げられない。


「お、お久しぶりです…」

なるべく目を合わせないよう努力する。

これで避けているということが伝わってほしいのだけれど。


「実は期待してたんだ、今日こそ会えるかなって。文化祭だから」

「そうなんですね」


どうしよう。

この言い方だと、光原先輩は私を探しているように思える。