今夜、キミを独り占め。




少なくとも私の目には、作っているように見える。


「同じ、表情…」

「光原先輩は一年でも有名なんで、私もよく目にしてました。その度に先輩は笑ってたんです、それも優しい笑顔」


あのような笑顔を向けられたら、多くの人が心落ち着くに違いない。

ただ私は少数派のようだ。


「確かによく笑うとは言われるね。でも無表情なんかより、笑顔のほうがずっと過ごしやすいよ」


その気持ち、少しわかる。


本当の自分を晒すくらいなら、見た目通り“しっかり者の自分”を偽ったほうが楽なのだ。

変に嫉妬されたり、引かれることがなくて済む。