まさか私が寂しい思いをしてるだなんて、お母さんは想像もしていないだろうな。

だって本音が溢れてしまわないよう、今だって必死で抑えている。


けれどこれでいいのだ。


もしバレてしまえば気にかけられる。

優しいお母さんのことだ、なんとしてでも私との時間を作ってくれようとするだろう。


初めのうちは私だって嬉しいかもしれないけれど、お母さんは必ず無理するに違いない。


今でも働きすぎだというのに、体を壊してしまう場合だってあるのだから。

それなら今まで通りの生活でいい。


お母さんが倒れてしまうだなんて、一番怖くて避けたいことだ。


「そういえば、夏休み以降の学校はどう?
もう慣れてきた?」

お母さんがコーヒーを一口飲んだ後、私にそう聞いてきた。