「昨日はどんな夢見てたの?
ひとりぼっちの夢?」
「……それ、は」
ひとりにされる夢。
すぐ私から離れたお父さんの袖を迷わず掴んだのである。
「ねぇ、そうやってずっとひとりで抱えこむの?」
「なんで光原先輩がそんなこと聞くんですか」
「単なる興味だよ。
君は何を強がっているのかなって」
興味。
つまり私の本音を聞きたいだけ?
「……聞いたところで得なんてしません」
「興味に損得は関係ないよ」
「帰ります」
「話せば少しはスッキリするかもしれないのに?」
今度こそ歩き出そうとすれば、甘い誘惑をしてくる光原先輩のせいで足が動かなくなる。



