それなのにここまで時間を要してしまい、逆に申し訳ない。
「じゃ、じゃあすみません…これで失礼します」
急いでその場を去ろうとした私は頭を下げ、光原先輩に背を向ける。
そして足を進めようとしたその時。
「待って」
なぜか呼び止められてしまった。
向こうは私に用がないはずなのに。
とはいえ無視することもできず、光原先輩のほうを振り返る。
すると彼は先ほどと変わらぬ笑みで私を見ていた。
「何ですか?」
「君と話がしたいから、俺はここに連れてきたんだよ」
「……はい?」
今光原先輩はなんて言った?
信じられないようなことを口にした気がする。



