今夜、キミを独り占め。




「おわ、た…」

思わず終わりの言葉を口にしてしまい、うなだれようとした瞬間。

ふと金城先生の言葉を思い出した。

『ほとんど毎日来る。
昼休みとか放課後だけどな』


もし、もし運が良ければ、光原先輩は今日の放課後も保健室に行っていないだろうか。

少しの希望を抱いた私。


というより、これに頼るしかなかった。
どうか保健室に行ってくれと。

そしたらすべてが上手くいくような気もする。
なんて、結局は自分次第なのだけれど。


それでも私は保健室にいるという可能性を捨てられず、本館の保健室へ向かうことに決めた。

昨日同様、同じ道を通って保健室はと向かう。