とりあえずホームルームが終わってから、本館へ行こうと思った私。 目立たぬよう、二年の教室に行けばいいかなと思っていたけれど─── ここに来てまたひとつ、新たな問題にぶち当たってしまう。 それは光原先輩のクラスを知らないことだ。 これは一番重要なことである。 最悪だ、クラスがわからないんだと意味がない。 光原先輩のことを『かっこいい』と騒いでいる女子はいるが、もし彼のクラスを聞けば確実に『どうして知りたいの?』と質問されることだろう。 最悪の場合、誤解を招いてしまう恐れだってある。