今夜、キミを独り占め。




「じゃあ笹野さん、今日はどうしようか」

その言葉を聞き、ふと朝の出来事を思い出した。
お母さんは今日、飲みに行くと言っていたのだ。


「……今日はお母さん、帰ってくるの遅いです」

「それは好都合だね。
いっそのこと泊まりに来る?

明日は休みだから」


「それは…」


別に“彼氏”の家に泊まるということはおかしくない。
もしお母さんに聞かれれば、そう返せばいい話。



「いいかもしれないですね」
「へぇ、いい反応するね」


目を細めて笑い、そっと私に耳を寄せたかと思えば。
甘く囁かれる。


「今夜はどのように過ごそうか」

色気溢れる光原先輩はとても危険で、同時に胸がドキドキして。


恐る恐る手を伸ばして光原先輩のシャツを掴む。




“今夜は今までで一番甘い時間を過ごしたい”




光原先輩に対する気持ちの変化を自覚しながら、私は受け入れるように彼に身を委ねた。




END