「本気だよ、笹野さんを傷つけるつもりはない」
「だって光原先輩は悪い噂ばっかり…」
「こんな目立った真似してるのに、遊びだって言いたいの?」
冷戦状態のふたりはじっと睨み合う。
真由はきっと私のためにここまでしてくれているのだろうけれど、なんだか申し訳ない。
「大丈夫。
この子の心は俺が壊さないように守るよ」
「……!」
光原先輩の意味深な言葉に対し、なぜか真由は目を開いたかと思うと。
「本当ですか?」
「うん、絶対約束する」
たったひと言だけ言葉を交わし、真由は私の腕を引っ張ることを諦めた。
「えっ…」
私だけが状況を飲み込めていない中、光原先輩は私を教室から連れ出してしまった。
そして教室を出る際、なぜか真由は複雑な表情をしていた───



