今夜、キミを独り占め。




「お疲れ様です…?」

「でも冷たくあしらったら平手打ちされたんだ。痛かったな、痕残ってる?」


そう言って抱きつく力を緩められたため、これは確認しろということなのだろう。

素直に顔を上げると、整った綺麗な顔が視界いっぱいに映った。


その頬に痕などない。


「ついてません」
「本当?ならよかった」

にこっと笑った光原先輩の表情も疲れていて。


「癖、直りませんね」

いちいち笑うのも疲れるだろうと思った私は、光原先輩の両頬を両手で包んだ。


突然のことで驚いた様子だったけれど、気にしない。