ソファの隅にもたれ、うずくまる形になる。
お母さん、今日は早く帰ってきてくれるだろうかと思ったその時───
タイミングがいいのか悪いのか、この雨の中でインターフォンが鳴った。
「……お母さん?」
まだ仕事なはずだからありえないというのに、お母さんだと期待してしまう私。
そのような気持ちでモニターを覗くと、画面には───
「えっ…どうして」
慌ててリビングへと行き、棚に折り畳んでしまってあるバスタオルを取り出して玄関へと向かう。
ガチャっと音を立てながらドアを開けると、目の前には光原先輩がいた。
制服姿の彼は傘をさしているけれど、風も強いためか全体的に濡れている。
「み、光原先輩…」
「ごめんね、突然きて」
「あ、と、とりあえず入ってください」
光原先輩の腕を引き、家の中へと入る。



