なんだか仲が良いなと思いながらも、時間を気にした私は光原先輩から離れることにした。
けれど───
「まだダメなの。
この意味わかってる?」
余計に腕の力を強めてきて。
これは軽くピンチである。
「あの、本当に時間…」
「君って抱き枕みたいに落ち着くね」
「はい?」
「光原、お前この子離さねぇと一ヶ月保健室使用禁止な」
「一ヶ月とか本気に聞こえるんでやめてください」
「本気だよバカ」
結局金城先生に折れた彼は、私を離してくれて。
一緒に保健室を後にした。
「もー、金城先生はどうしてあんなにも厳しいのかな」
なんて、保健室を出た後もずっと文句を言っている彼。
落ち着いた雰囲気からは想像もできないくらい幼い姿である。



