毛布なんかにくるまなくても、うとうとする自分がいた。
結局光原先輩に体重をかけたまま、意識が途切れ途切れになってしまう。
「じゃあ俺の部屋に移動しようか。
立てる?」
まるで小さな子供に話しかけるような、丁寧でゆっくりとした話し方。
光原先輩は私の腰に手をまわし、体を支えてくれたおかげでスムーズに立ち上がることができた。
「はい、ここが俺の部屋ね」
なんて言われたけれど、眠気が勝っているためか部屋を見渡す元気はない。
結局ベッドまで誘導された私は、子供のように目を閉じてそのまま眠ってしまっていた。