見た目は絶対こんなタイプじゃないのに。
光原先輩に見られてしまったら軽く引かれるかもしれない。
最終的には早くあがらないかなと時計ばかり気にして、さっきから1分くらいしか進んでいなかった。
やっぱりダメ人間だなと思いつつ、いつもの弱い自分になっていると───
「……それ、有効活用できたみたいだね」
洗面所の扉が開く音がして。
思わず顔を上げるなり、光原先輩の第一声がそれだった。
どうやら光原先輩から見てもわかるほど、クマのぬいぐるみをぎゅっと握っていたようだ。
本当はお風呂上がりの彼は色気がすごいとか、かっこいいとか。
他に思うことはあったけれど、何より『やっとあがった』と第一に思う自分がいた。



