だとしたら恥ずかしいではないか。
気を遣わせている上に、わざわざぬいぐるみを用意してくれて。
「そ、それぐらい寂しくないです…!」
なんてつい強がってしまった。
「そっか。
でもどうせ使わないしあげるよ」
そう言った後、今度こそ光原先輩は洗面所へと向かった。
途端に静かになる空間にひとり、取り残されたような気持ちになったけれど。
気を紛らわせようとテレビをつけ、あまり面白いとは感じないバラエティ番組を観ることにした。
「…………」
とはいえ先ほどまで光原先輩がいたのだ、急にひとりになるとやっぱり寂しくなる。
お風呂など、何かをしていたらひとりも平気だけれど何もしていない時間は急に寂しさが襲う。
大丈夫だと強がったけれど、結構厳しいようで。
思わず光原先輩のくれたクマのぬいぐるみをぎゅーっと強く握りしめてしまった。



