「あの、リビングで待っててください」
「嫌だ。邪魔する」
「邪魔するって…」
まるで精神年齢が低くなったかのように、ふてくされた様子。
「早く作ってね、笹野さんの手料理」
「……わかりました」
折れた私はキッチンをひと通りみたところで、オムライスを作ることにした。
光原先輩の視線を一切気にせずに15分ほど作っていると、もうすぐ完成というところまでやってきた。
自分なりにも上手くできたと思いながら、焼いた卵をチキンライスにのせてキッチンカウンターにいる光原先輩に差し出そうとしたけれど───
「……っ」
光原先輩はこんな表情もするんだ。
目をキラキラ子供のように輝かせていた。
「あの、光原先輩…?」
「誰かに作ってもらうのってこんなにも嬉しいんだね」
今度はにこにこと嬉しそうに笑っており、これは自然の表情だろうか。



