光原先輩が頭を傾けたかと思うと、私の肩にそれを置いてきたのだ。
結果肩に重みがして、光原先輩と触れ合う状態へと変わる。
「光原先輩?」
「こうしてたらダメ?」
その聞き方はずるい。
少し甘さのある声。
「別に大丈夫ですけど…」
「やっぱり思ってた通りだ。
君の隣は落ち着くみたい」
光原先輩の表情を見たいけれど、見れるはずもなく。
ただじっとする。
「テレビ、つける?」
「どっちでも」
「ご飯はいつ食べる?
ふたりで作ろうか」
どうやら料理は得意な様子の光原先輩。
彼もひとりの時が多いのだろうか。
「いつも自分で作ってるんですか?」
「そうだね。大体父親は外泊だから。
家に帰ってきても女連れ込んでるし」
少し投げやりに放った言葉には、怒りすら含まれているように思える。
口調は穏やかなものだから、静かな怒り。
いつまでも冷静である。



