「君も俺の前では無理せず素直になっていいからね。好きなだけたくさん俺に甘えればいい」
「……っ」
またそうやって優しく誘うものだから、心が大きく揺らいでしまう。
「ねぇ、これから俺と一緒にいようか。
恋愛感情なんて除いてさ」
言ってしまえば、お互いがお互いにとって都合のいい相手になるということだろうか。
私にとっても別に悪い条件ではなしい、むしろ好条件である。
「ずるい誘い方ですね」
「あっ、バレた?」
ずるいと指摘すれば、無邪気な笑顔を浮かべてきて。
その表情も恨めないからずるい。
全部光原先輩の思い通りである。
「俺も意外と寂しがり屋なのかなぁ。
ひとりより君といたほうがいい」
ソファにもたれながら天井を見上げる光原先輩に笑みはなかった。



