「ひとりじゃないって、こんなにも嬉しいんですね」
ひとりだと大きく感じる家。
冷たく感じる空気が今は温かい。
「俺がいて嬉しい?」
「嬉しいです」
「もー、さっきまでは周りの目とか気にしてたのに。いざふたりになったら本性見せるんだ?」
言われてみればそうかもしれない。
学校で光原先輩と話している時は、“誰かが見ているかもしれない”と警戒する私がいて。
けれど今は誰かに見られる危険がない。
完全にふたりきりなのである。
それに安心したためか、気づけば本音を零していた。
「そうみたいです」
「認めるんだね」
「事実ですから」
「はい、にこにこする前に準備してこようね」
光原先輩に催促されてしまい、大人しく二階にある自分の部屋へと向かった私。



