今夜、キミを独り占め。







いつもの帰り道。
それなのに、今は“初めて通った道”にも思える。

その理由は絶対に“この人”がいるからだ。


「あの人かっこいいね」

「隣にいるのは彼女だよね、いいな。
お似合いで」


電車に乗っている時も、駅から家までの道のりを歩いている今も。

光原先輩は周りの注目を集めてしまうらしい。


さらに女の私もいるせいか、“恋人同士”だと間違われてしまうのである。

特に駅周辺の道は人口密度が高いため、よく人とすれ違ってしまうから余計注目の的だ。


「光原先輩」
「どうしたの?」

「早く行きましょう」


駅から遠ざかるほど人は少なくなる。

特に私の住む家は閑静な住宅街に建っているため、特に人通りが少ないのだ。