今夜、キミを独り占め。




「大丈夫、何もしないよ。それに勘違いしてるみたいだけど、自分から手を出したことは人生で一度もないからね」


人生で一度もって…じゃあ、女の人から誘っているということだろうか。


「……大変ですね」

光原先輩の言葉を想像してみると、思わずそう呟かずにはいられなかった。


「軽蔑しないの?」
「軽蔑、ですか」

「いくら誘われたとはいえ、この歳で色々なことをしてるんだから」


私の背中にまわされた手にもう力は入っておらず、添えられるだけになっていた。

いつでも離れられる状態だったけれど、私はピタッとくっついたままで。