このまま寝て起きたら明日になっていた、という都合のいいことは起きないだろうか。
本気でそう願ってしまうほどである。
「黙ってると何も伝わらないよ」
「……ひとりなんです」
「え?」
「今日、お母さん泊まりで…家に帰ってもひとりなんです」
ああ、嫌だなって。
広いリビングでひとり、ご飯を食べて。
静かな部屋で洗い物して、洗濯畳んでお風呂に入って。
その後も寝るまでずっと家にひとりぼっち。
今から考えるだけで気が重い。
「寂しい?」
「……寂しいです」
さっきまでは弱さを見せたらダメだと頑張っていたのに、今はもう無理なようで。
寂しい気持ちを全部、光原先輩にぶつけている自分がいた。



