今夜、キミを独り占め。




「わっ…」

バランスの崩した私は、引かれるがままに光原先輩のほうへと倒れ込んでしまった。


「だから強制ね、はい」

にこにこと嬉しそうに笑っているけれど、私の背中にまわされた手の力は強い。

ガッチリと捕まってしまったようだ。


「あの、やめてください」
「嫌だよ」

「……叫びますよ」
「嫌がってるようには見えないけどね」


最初は離れようと試みたけれど、光原先輩の力が強くて諦めた私。

なんて、本当はこの状態が心地よかったのかもしれない。


どさくさに紛れて光原先輩に体重をかけたためか、嫌じゃないと彼に伝わってしまったようだ。


「意外とツンデレ?」
「ち、違います…」

「強がらなくてもいいんだよ、俺の前ではね。
本当の君を見せて」

「……嫌です」


とにかく口では何度も否定する。
まるで自分に言い聞かせているように。