もしかして同じなのかな、なんて思ったり思わなかったり。


「それはちょっと違うかな。別に寂しいとかっていう感情はもう、忘れたから……あっ、破けた」

ドクンと心臓が大きな音を立てた。


ポイが大きく破けてしまったため、今の話は途中で終わってしまったけれど。

確かに今、“寂しい”という感情は忘れたと口にしていた。


「あー、あまりとれなかったね」
「いやいや、10個は余裕で超えてますよね」

光原先輩が手に持っている容器を見ると、底が見えないほどのボールが埋まっていた。


もしかしたら数十個あるかもしれない。


「何個とれただろ。
まあいいや、楽しかったし」

特に楽しそうには見えなかったけれど、それは黙っておこう。