今夜、キミを独り占め。




「えーっと、久本さん?」

真由の名前も知っていた光原先輩が、彼女を呼んだけれど。

真由は決して私の背中から離れようとしない。


「久本さ…」
「私、知ってるんだもん…!」

「……真由?」


やっぱりおかしい、真由の様子が。
いつにも増して怖がっている気がする。


「先輩がとても冷たい人だって私、知って…」

そこまで言いかけたけれど、途中でハッと我に返った真由。


気まずくなったのか、ついには教室から逃げ出してしまった。


「真由!?」
「今はそっとしたほうがいいよ」

思わず立ち上がったけれど、光原先輩に追いかけることを止められてしまう。