私は教室まで走った。
こんな早く走れたの初めてかも。



「き、きすしてた、よね……」



生キスを初めて見て顔が熱くなるのがわかった。





するとそこに




「ちーかちゃん」




西條くんが立っていた。





「さ、西條くん」




「さっき俺らがキスしてるとこ見たよね?」





「ご、ごめんなさい。見るつもりなんてなく、て」



やっぱり気づかれてたんだ……





「ふはっ慌てすぎ。俺怒ってないよ?」




西條くんは優しい笑顔で笑った。