あなたの手の温もり

次の日、私に医者が言った。
「これだけ症状が酷かったら今日か明日中には」
あぁ死ぬのか。私はろくに動かない身体を見ながら思った。意識が朦朧とする。
「ですがこの病気でここまでやられると今日中には…」
医者が出ていった。
私は晴人を見た。最後に晴人の笑った顔が見たかったから。
晴人の顔を見た瞬間私は目を見開いた。
晴人が…泣いていたから。
私は晴人が泣いているところを見たことがなかった。1度もなかった。
私は手を伸ばした。最後の力を振り絞って。
「晴人…」
晴人はゆっくりこっちを見た。
「わらって…?私は晴人の顔が見たい。」
晴人はびっくりしていた。でもすぐふわりと
綺麗な笑顔を見せてくれた。
こんな状況でも彼に見とれてしまった。