私は一般的な家庭よりも裕福な家に生まれた。

1ヶ月に1回の家族旅行はあたり前だったし、年に2回は海外旅行にも行っていた。

また一人娘で親族の中で一番年下で唯一の女の子は私だけの状態だったため、「アンジュ」と名づけられた。

意味はフランス語で「天使」

そんな私は両親と親族の一身の愛を受けて成長し、小学校の頃から大学まで女子校に通っていたため、同世代の男性と話す機会がなかった。

親族にはもちろん男性はいるが、同世代の従兄弟はいなかったが仲の良い従兄弟はいた。

従兄弟は2人いて、10歳年上の潤と5歳年上の遥。

二人は父親の兄の息子だった。

私は二人のことを「潤兄」「遥兄」と呼んでいた。

潤兄と遥兄とは1ヶ月に1回は必ず3人で遊んでいた。

私が9歳になる年までは...。