私恋愛離脱宣言



無事に高校を卒業して、いよいよ京都に引っ越すまで残す時間は1か月となった。


私は京都での生活のために、時間のあるうちにバイトに励みたかった。そして神戸の友達ともたくさん遊びたかった。


でも龍は、バイトの休みという休みを自分と会うように言った。

「一分一秒でも多くいたい。俺たち4月から当分会えないんだよ?」

反論できずに、週に2、3回は会っていたように思う。




京都に引っ越す2日前。
野球部のみんなが送別会を開いてくれた。

「音!お前はいつも俺たちを笑わせてくれたけど、ほんとに感謝してるぞ!京都でもがんばれよ!」

「うー、みんなありがとう。」

みんなの前では素直に笑える。
久しぶりに伸び伸びと笑った。

気づけば時間は22時を回っていて、慌てて携帯を開いた。

画面には龍からのメールがたくさんきていた。

(46件も!?)

とりあえず、"もうそろそろ帰る"とだけ送って、今日だけは目をそらすことにした。


そして、楽しかった宴会も23時ごろには御開きとなった。