それが、優しさの裏返しなのかもしれない。


いつまでもナメクジみたいにうだうだと、こんなしみったれた感情に早くケリをつけなきゃ。


うん。告白して、ちゃんとフラれよう。

そうしなきゃ、このまま変われない。
私だけ前に進めない。


「小森さん、ありがとうございます。ちゃんとフラれてきます。」

「そうですか。余計なこと、言ったかな、、、」


「えっ?なにか言いました?」

「いえ、お疲れ様でした。」

「失礼します」



私は怖じ気づく前にその足で社長のもとへと向かった。

決意が鈍らないように、何も考えずただ走り続けて。